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DAIGO NATURE BASE

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2024.12.25

冬の袋田を満喫しよう!

県内でも初雪が観測されるなど気温もぐっと下がり、年の瀬も押し迫る中、今回の目的地は国名称「袋田の滝」。

春夏秋冬それぞれに色彩や光景が違うことから「四度(よど)の滝」の異名を持ちますが、もちろん、今の時期ならではの見所もあるんです!

ということで、防寒対策を整えていざ出発!

▲この日は早朝からの冷え込みで凍った川面がキラキラと眩しい

 

この時期の袋田の滝といえば、来年1月31日まで開催している袋田の滝ライトアップ「大子来人」。

https://www.town.daigo.ibaraki.jp/page/page005874.html

この日も袋田の滝トンネル入り口から見える鮮やかなライティングに期待が高まります。

トンネル内にはフォトスポットがあちこちにあるので、熱心に撮影する人の姿も多く見受けられます。

 

▲ライティングの色が変化するので、同じスポットでもがらりと印象が変わります

 

▲このほかにも、写真映えするスポットがたくさん。お気に入りを探してみては?

 

普段ならトンネルを通り、滝を正面から見られる観瀑台に向かいますが、この日は寄り道してみます。

地元の方にお聞きしたところ、袋田の滝の上流にもうひとつの滝「生瀬滝」があるとのこと。

生瀬滝を目指すには、袋田の滝が注ぐ滝川にかかる吊り橋を渡ります。

渡った先にあったのは、袋田自然研究路入口の看板と、険しい階段(473段!)が続く、との注意書き。

袋田の滝の上流ということで、あの大迫力の滝よりもさらに高い場所に登るのかと、若干の覚悟を決めます。

ただ、この日は、ハイキングのための靴やウェアの準備は万端。

それに、昨冬に奥久慈男体山や生瀬富士に挑戦した経験もあるし、階段が整備されているなら、そこまでハードではないのでは?

 

楽観的に考えつつ実際のルートに目を向けると…

そこに現れたのはつづら折りの階段。

 

登る前から、袋田の滝に負けない迫力の階段に、少しだけ怯みつつも、とりあえず足を動かしてみますが、徐々に乳酸が溜まっていく太もも。

段差が大きめな鉄製の階段の両サイドには手すりがあるのでそれを頼りになんとか上がっていきます。

 

とはいえ。

普段、2階ですらエレベーター、エスカレーターに頼ってしまう体にとって、段差の大きい階段はハードで、20段ほど上がったところで、早くも息が上がって足が止まるありさま。

 

「もう少しもう少し」と励まされながら、鉄製の階段が終わってホッとしたのも束の間。

次に現れたのは、手強そうな石段です。

登り切れるか不安を抱えつつ、若干不規則な石段を落ち葉に足を取られないよう上がっていきます。

 

前回の登山でも感じたのが、最初の息が上がるのさえ乗り越えると、徐々に息が整い、登る足も軽くなってくる不思議な感覚。

そうなると、朝の澄んだ冷たい空気が胸に入ってくるのが心地よくなってきます。

 

足を進めていくと、石段の途中には自然が作り上げたアートが迎えてくれます。

天狗岩の奇妙な形に目を奪われたり、その伝説に思わず目を細めてしまったり…

普段は通り過ぎてしまいそうなものに目を向けている自分に気づきます。

 

▲よーーく見ると天狗岩の右奥に、袋田の滝第2観瀑台がちらり

 

野趣あふれる歩道を歩いていくと、ようやく見えてきたのが今回の目的地「生瀬滝」。

木々の間から奥に見える生瀬滝は、大きさこそ袋田の滝に及びませんが、ここまで上がってきたからこそ見える景色。

達成感と満足感はひとしおです。

 

実はこの滝、新緑や紅葉の頃には木々の葉っぱが広がっているため、こんなふうに見通せるのは葉が枯れ落ちたこの時期だけ。

冬の登山の楽しみは昨冬も味わいましたが、こんな楽しみ方もあるんですね。

 

少し遠くに見える滝の流れは、朝に見た川と同じくところどころ凍り、流れが変わっているのも1日として同じではない、この日だけの景色。

自然の儚さと、それでも止まらない流れの生命力のような強さにしばらく見入ってしまいました。

 

冷たい空気を思いきり深呼吸して、どこか晴れやかな気分で、同じ道を降ります。

道の途中では、あの袋田の滝のてっぺんも見ることができます。

考えてみれば、正面しか見たことがなかったので、いつもと違う角度は新鮮。

帰りは足元に気を付けつつ、登りよりしっかりと手すりや鎖を掴みながら足を進めます。

この日は、滑り止め付きの軍手をはめて挑みましたが、しっかり体を支えて下ることができたので、装備の大切さを実感した次第。

 

観瀑台ルートに戻って改めて袋田の滝を正面から見ると、迫力を感じるだけでなく、今日はこの滝の上に登ったのか…という達成感でいっぱいに。

おすすめのルートです。

 

ハイキングを楽しんだ後は、温かいものが食べたくなって、ランチは滝周辺の売店で茨城のソウルフード「けんちんそば」に舌鼓。

大子を五感で満喫できた1日でした!

 

冬の大子散策は登山初心者にも安心なルートが多いですが、以下のことには十分気を付けてください。

・登山に適した靴を履くことはもちろん、防寒対策や、汗で体が冷えないように服装や着替えには気をつけましょう。

 また、初心者はトレッキングポールがあると、なお安心です。

・決められたルートを必ず守りましょう。

・自分の体調、体力を過信しないこと。下山まで含めた時間配分などを考えましょう。

 

【袋田の滝吊り橋改修工事に伴う通行止めのお知らせ】

今回ご紹介した「袋田の滝吊り橋」は経年劣化に伴い、令和7年1月6日(月)~令和7年3月28日(金)まで(終日)改修工事を行います。

工事期間中は吊り橋が通行止めとなりますのでご注意ください。

詳しくはこちらをご参照ください。

https://www.town.daigo.ibaraki.jp/sp/page/page007825.html

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